互換性および信頼性のある性能を確保するために、NMRA 標準 S-3 およびS-4 は、記載された限界内で線路と車輪が製造された場合、実物における実践方法 [practice] と非常に近い [parallel] 方法で下記の相関関係[related condition] が保てるよう設計されている。
- 1. 軌間 [TRACK GAGE] (S-3 における G) は所定の長さの線路の二つのストックレイル [Stock Rail] すなわち走行用レイル [running rail]の間のレイル頭部 [railhead] の距離を意味する。
- a. 直線区間では軌間は出来るだけ最小値に近く敷かなければならい。
- b. 曲線の線路においては、曲線がきつくなるにしたがって軌間を広げても良い [may]。ただし、このようにして適用された軌間の拡大は、車輪がレイル頭部によって適切に支持されなくなるまで行ってはならないし、車両の蛇行が大きくなるまでしてはならない。
- c. 三点式のトラックゲージはこれらの要求を満たすように作られなければならない。
- 2. 線路のチェックゲージ (S-3 における C) はガードレイルのフランジ側から、そのガードレイルが防護する側のフログのフランジ側までの距離である。車輪のチェックゲージ (S-4 における K) は、輪軸 [wheelset] の片方の車輪のフランジの背から、逆の車輪の踏面側の [tread-side] のフランジまでの距離である。
- a. ガードレイルがフログを防護できるように、車輪のチェックゲージの最大値は、線路のチェックゲージの最小値を上回ってはならない。
図 1 を見よ。
# 下図は図1、2がポイントのどの部分であるかを示している。
- 3. スパン [SPAN] (S-3 における S) はガードレイルのフランジ側と、そのガードレイルが防護するフログのウィングレイルのフランジ側との距離である。バックトゥバック [BACK-to-BACK] (S-4 における B) はレイル頭部の高さにおける、輪軸の二つの車輪のフランジの背の間隔である。
- a. スパンの最大値はバックトゥバックの最小値より小さくないといけない。
- 4. フランジウェイの幅 (S-3 における F) はウィングレイルとフログレイルのフランジ側の間の距離である。
- タイヤの幅 (S-4 における N)は、レイル頭部の高さにおける車輪のフランジの背から車輪の踏面の外側の端 [edge] までの距離である。
- a. フランジウェイの交差点において、車輪の踏面がフログポイントレイルによって支えられるようになるまで、ウィングレイルに乗っているために、フログにおけるフランジウェイの幅の最大値はタイヤの幅の最小値の半分を下回らなければならない。
図 2 を見よ。
- b. ガードレイルのフランジウェイの幅は軌間およびチェックゲージ (G および C) によってのみ、その最大値が規定される。
# b の規定は F がガードレイルに適用されないと言っている。
- 5. フランジの逃げ [FLANGE CLEARANCE] (S-3 における H) は、レイル頭部から最も高い障害物までの垂直方向の距離である。フランジ高さ [FLANGE DEPTH] (S-4 における D) はフランジの根元から外側の端までの、垂直方向の距離である。
- a. フランジの逃げの最小値はフランジ高さの最大値より小さくないといけない。
- 6. スィッチポイントスプレッド [SWITCH POINT SPREAD] は閉じているポイントレイルの軌間の線 [Gage Line] と開いているポイントレイルの外側の間の距離である。
図 3 を見よ。
- a. 最大スプレッド (機械的な) は干渉 [interference] を避けるためにバックトゥバックの最小値にフランジの幅の最小値を足したもの (Bmin + Tmin)を越えてはならない。
- b. 最大スプレッド (電気的な) は、ポイントレイルとストックレイルが反対の極性 [polarity] になることがあるとすると、そういう時にショート[short circuit, 短絡の方が良いか] する可能性を予防するために、6.a に規定された値から、0.127mm [0.005"] 引いたものを越えてはいけない。
# ゆえに、b の規定は全通式のポイントには適用されない。