車輪線路規格検討

[ ポイント (分岐器) の構造について // 最新メッセージID: 193 // 時刻: 2024/5/9(06:24)]

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タイトル: 105 . ポイント (分岐器) の構造について
お名前: 稲葉 清高 <k-inaba@mxb.mesh.ne.jp>
投稿日: 2001/2/9(14:09)

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先週の出張中に興味を持ちそうな人にだけメイルで送っておいた内容を、若干
修正して掲示板にも載せておきます。と言っても、メイルで送った人以外に
興味を持ちそうな人いるのかなあ...

資料性をある程度考えて、議論と関係がないところの省略以外はほとんど修正
してありませんが、すでに古い情報なので現在の合意とは以下の点が異なって
います。
1) C および K は 11.1mm で合意。
2) NEM 全体との整合性はあきらめた。
現実に Ferro Suisse の線路など、NEM 規格に合致しない線路が BEMO/FS
では使われている以上、NEM との整合性は取らない。ただし、共用の可能性
を広げるために BEMO/FS の車輌/線路との互換性は極力考慮する。
この結果、ここでできる規格は JAM 規格 (NMRA, NEM との整合性を重視)
とは大幅に違うものになるでしょう。
3) フランジウェイをある程度狭めることで、車輪幅 2mm でも踏面 (路面
ではありませんよ) 走行型が可能になったので、フランジ走行型に固執す
る必要はなくなった。
4) BEMO のフランジ高さが 0.8mm 程度という測定結果であれば、フランジ
走行型にした場合でも落込み/持ちあがりは 0.2mm 程度に押さえられる可能
性があります。

ということで、以下が原文です。
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フランジクリアランスに関しては、ポイントの構造と密接な関係にあります。
今までの議論でおわかりと思いますが、大きく分けるとポイントは
1) 踏面走行型
2) フランジ走行型
3) ノーズ可動、もしくはフログ可動型
の三つに分かれます。で踏面走行型の場合はどうしても、車輪のプロファイル
に厳しい制限を付けねばならず、現状では NEM と NMRA の harmonization
も難しいのではないかと思います。正確には、チェックゲージの 11.0mm/11.1mm
コンパチビリティも含めて、御殿場で酒でも飲みながらじっくりと計算してみ
ますが :-) ということから、普及型 (coarse よりこの方が名前としては良
いですね) においては、フランジ走行型を前提に (ノーズ欠損のない 3 は本
質的にどんな車輪でも通るから、議論するまでもない) 考えていかざる得ない
でしょう。この場合問題になるのは、最大フランジ高さを持つプロファイルと
最小フランジ高さを持つプロファイルの間の差であり、牛越さんの書かれてい
るように最大フランジ高さを持つプロファイルに寄りすぎるのは危険です。今
の感じだと、むしろフランジクリアランスを最大 0.7mm 程度とし、既存の HOJ
プロファイルの場合は 0.2mm 程度落ち込むようにして、その代り BEMO の車
輪は 0.3mm 程度浮き上がるようにする方が良いでしょう。ちなみに、ここの
数字はまだ適当で、HOJ プロファイルの場合の最小車輪径をいくらと仮定する
かも関係してくる (ノーズに乗るときの最大角度がこれで決まる) のですが...
高さ方向の精度をここまで追いこむのは手打ちの線路では難しくなると思いま
す (何か名案ないですか、森井さん?) が、射出成形を前提とする市販線路で
あればあまり難しくないでしょう。どっちにしろ、手打ちなら踏面走行型にし
とけば良いと思うし :-)
このようなフランジ走行型を前提にする場合、フランジウェイの底面には一定
の平滑度を持たせる必要があること、導入部に妥当な勾配を付ける事、そして
ノーズでの衝撃吸収 (低フランジ車輪が通過する時のために) のための妥当な
勾配を付けることが必要になってくるでしょう。

# ということがあるから、フランジクリアランスは最後に考えたかった :-)

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