車輪線路規格検討

[ リプライをまとめ読み // 最新メッセージID: 193 // 時刻: 2024/5/8(20:44)]

表示画面: // 表示件数:



タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 59 . [提案]分岐器の規格
お名前: 森井 義博 <mory@morii.katano.osaka.jp>
投稿日: 2001/2/2(08:56)

------------------------------

BEMOと日本型製品の車輪が同じ線路上を走る場合、単純な直線や曲線ではほとんど
問題は出ませんが、分岐器のクロッシング部を通る際に問題があります。
日本型製品の場合、BEMOと比べてフランジ高さが低く、車輪が薄いので、
クロッシング部は比較的シビアな寸法にしなければなりません。
そこで、提案なのですが、クロッシング部だけは普通の線路の規格とは別に定め
るというのはいかがでしょうか。(路面走行を前提としています)
具体的には、クロッシングのところのFLANGE WAYをNEMのFLANGE WIDTHよりちょっと
だけ大きい値とします。
それに対向するガードレールはSPANの最大値を守るようにします。
(その時FLANGE WAYは広くなります)
これによって、クロッシング側と対向側とのCHECK GAUGEは異なってきますが、
クロッシング側さえ車輪がうまく通過できれば問題は無いのではと思います。
#実は、私の組み立て式レイアウトの分岐器は上記の考えで作っています。

値を書くと、
クロッシングのFLANGE WAYは、min 0.7mm max 0.9mm
SPANは、max 10.2mm
対向レールとガードレールまでのFLANGE WAYは、TRACK GAUGEが12.0-12.3として、
min 0.9mm max 1.5mm
という感じです。


タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 64 . [賛成]Re: 分岐器の規格
お名前: 稲葉 清高 <k-inaba@mxb.mesh.ne.jp>
投稿日: 2001/2/2(20:35)

------------------------------

考え方については賛成。実際の数値は、冷静になってからもう一度検算します
が...

というか、こうした考え方を取るから back-to-back や span よりも
checkguagege が優先して規格には書いてあるのです。ですから、実際のポイン
を手打ちで作るときも、教科書などを見ると NMRA の Standards Guage を
使って checkguage が正確になるようにせいと書いてありますよね。

ただ、この方法で公差をゆるめに取った場合、一つだけ問題があります。それ
は、「本当の三叉ポイントが作れない」ということ。理由は当然、クロッシング
側でないフランジウェイが存在しないから... 勿論、規格一杯の実装をせずに、
ここだけは track guage の公差を 0.1 程度に押さえ込んで、フランジウェイ
の広がりを押さえれば良いので、作ることは可能ですけどね。

ということで、この議論は本当は車輪/線路規格の話ではなくそれらの実装の話
です。車輪の最小幅の定義などもそうですが、規格に最小 2mm と書いてあって
2mm ジャストの車輪を作るのは、そのメーカの設計能力のなさなんだから本来
規格で救済を考えるべき問題だとは思いません、私は... 規格とは別に添付資料
として、推奨寸法を提示することは否定しませんよ。


タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 68 . 分岐器の作り方 (Re: 分岐器の規格)
お名前: 稲葉 清高 <k-inaba@mxb.mesh.ne.jp>
投稿日: 2001/2/2(21:31)

------------------------------

規格とは何の関係もありませんが、森井さんの書かれたようなフランジウェイ
幅に持っていくためのポイントの手打ちの仕方を書いておきます。アメリカの
記事なら "Maintenance-free turnouts" by Ed Stimpson Jr. MR 1978/May
pp. 62-70 が一番参考になるでしょう。

ちなみに、片分岐のものを考えます。
1) ポイントレイルの削りこみをした直線のストックレイルを敷く。
2) 軌間だけ開けてフログを敷く。
2.1) ハンドスパイクの場合はこの時点で、ウィングレイルと合体したものを
使っても良い
3) 軌間だけ開けて曲線側のストックレイルを敷く。
4) ウィングレイルを極力正確にフランジウェイ幅の代表値だけフログから離し
て敷く。フランジウェイ幅の誤差は 0.1mm まで。
5) ウィングレイルと連続しているクロージャレイルのポイントレイルと繋がる
場所で、フランジウェイ幅以上間隔があることを確認して固定。なければ、
ストックレイルの位置を調整。
6) ガードレイルを「フログを基準に」NMRA Standards guage を使用して、
敷いたフランジウェイのちょうど中間に Standards guage が入るように
check guage を決めて敷く。この結果、ガードレイルとストックレイルと
の間のフランジウェイが広くなろうと気にしない。

この手順だと、t0.8 や t1.0 の真鍮板を厚さゲージに使うことで 0.1mm 単位
でも制御できる (12mm に対しての 0.1mm は制御しにくくても、0.5mm あたり
に対しての 0.1mm の差は目でもわかる) ので、一番車輪にやさしいポイントに
なります。

ただ、美しいポイントとなると 5 のステップではぎりぎり、フランジウェイま
で持ってきたいとか、ストックレイルとガードレイルの間隔も狭くしたいとかな
って、工作能力が問われてきます。


タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 73 . チェックゲージの意味 (Re: 分岐器の作り方)
お名前: 稲葉 清高 <k-inaba@mxb.mesh.ne.jp>
投稿日: 2001/2/4(09:52)

------------------------------

いまだに出展を見つけられないので、あくまで稲葉の推測ですがおそらく間違っ
ていないと思います。
(イギリス)英語では、フログと対向するガードレイルのことをチェックレイルと
言います。で、このチェックレイルを置く位置をフログ基準で測るために作られ
た数値がチェックゲージなのでしょう。どうして、このレイルのことをチェック
レイルとは言わない米語でも、チェックゲージという名前が残っているかなどの
謎はありますが、昔チェックレイルという言葉を見つけたときにハタと納得した
ことは未だに記憶に鮮明です。

ちなみに、英語でポイントレイルといえば、フログを構成するレイルの内の長い
方、じゃあ動く部分のレイルはと言えば、これをスイッチレイルと呼びます。
まあ railway と railroad ですから、これくらい違ってもあたりまえかな :-)


タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 69 . fine 規格が欲しい理由 (Re: 分岐器の規格)
お名前: 稲葉 清高 <k-inaba@mxb.mesh.ne.jp>
投稿日: 2001/2/2(21:48)

------------------------------

今すぐ決めるのではないことで合意されてきていますが、将来的に普及規格
(coarse standard) だけではなく、fine 規格が欲しいと私が思っている
理由をちょうど分岐器の話が出たので書いておきます。

森井さんが計算された数値からわかるように、普及規格ではフランジウェイを
0.7mm から 0.9mm 取らざるえません。で、普通に使うレイルをシノハラの
#70 とすると、これの rail head の幅は 0.8mm 以上あります。

ちょっと外に出て実物のポイントを見るとわかるのですが、このフランジウェ
イとレイルの頭の幅の関係は実物では逆転しています。つまり、レイルの頭の
幅に比べてフランジウェイは圧倒的に狭いのです。同じ事がポイントレイル回
りでも観察できます。

つまり、フランジウェイを 0.8mm 程度に取るか、0.4mm くらいまで縮めるか
は数値ではたった 0.4mm の差ですが、レイルの頭の幅との比で言えば 1:1
か 1:2 かとなり、まったく印象が異なるのでした。これに対して、軌間を
12mm のままにするか、12.25mm にするかはあまり印象に差を与えないので、
無視できるかなと考えています。この辺は、いろいろな仕様でポイントを作っ
てみないとわからないことも多いので、今後の楽しみです。


タイトル一覧へ(リプライ順) 前のメッセージへ 次のメッセージへ リプライをまとめ読み // 新規に書き込む リプライを書き込む 引用してリプライを書き込む // ヘルプ

タイトル: 106 . ふと思ったfine(Re: fine 規格が欲しい理由 )
お名前: 牛越憲治 <k-ushikoshi@rd.kcrl.kobelco.co.jp>
投稿日: 2001/2/15(22:50)

------------------------------

ふと思ったFINE

KATOの改軌台車が12mmの分岐器を無事通過することから、ふと思いました。
FLANGE WIDTH:TとFLANGE WAY WIDTH:Fの差は小さくても良いんじゃないかと。
そこで、4ケースほど考えてみました。
1.C=K=11.1、N=2.0、T=0.6、B=10.4、S=10.3、F=0.7mm
2.C=K=11.2、N=2.0、T=0.6、B=10.6、S=10.5、F=0.7mm
3.C=K=11.1、N=1.9、T=0.4、B=10.6、S=10.5、F=0.6mm  
4.C=K=11.05、N=1.85、T=0.35、B=10.7、S=10.6、F=0.45mm

第1案
既存の車輪のTは0.5から0.6mmなので、車輪(タイヤ)のプロファイルを変更しなくても、クロシング側のFを0.7mmまで小さくできないか?
既存の分岐器F:0.9から1.0mmが0.7mmにします。
この時Sを10.2mmとしてG:12.0mmとすると基本レール側のF’は1.1となりますが、クロシングのレール頭頂幅とFの比は1:1くらいになります。
なおC=K=11.1はそのまま。
T=0.6mmでB=10.4mmとするとK=11.0
F=0.7mmでS=10.3mmとするとC=11.1 F=0.7mmで0.1mmの余裕
互換性: 12mm車両の大半は通過可能?(標準軌改軌などを除く)

第2案
車輪(タイヤ)のプロファイルは変更しないが、B=10.6、S=10.5とする。
基本レール側のF’は0.8となり、ほぼバランスがとれます。
T=0.6mmでB=10.6mmとするとK=11.2となります。
F=0.7mmでS=10.5mmとするとC=11.2となります。
したがってC=K=11.2
互換性:多くの既存製車両はB=10.4mmなので、S=10.5mmの線路を通過出来ません。
この規格の車両はK=11.2なので普及品規格の線路を走れるとは限りません。
初期のJOE車両の規格なので、普及品規格の線路を走れたとしても脱線の確率は高くなると推定されます。
改造:バックゲージを10.6mmに調整することにより対応可能。
片側0.1mm車輪が広くなりますが大部分の車両は、この程度の寸法移動は吸収可能?

第3案
車輪(タイヤ)のプロファイルを変更、N=1.9 、T=0.4 、Tが0.1薄くなったのでB=10.6、S=10.5とする。
T=0.4mmでB=10.6mmとするとK=11.0となります。
F=0.6mmでS=10.5mmとするとC=11.1となります。 
従って規格としてはC=K=11.1として0.1の余裕をとります。
F=0.6mmとするとF’=0.8mmとなります。
互換性:S=10.5なので既存車両の通過は期待できない。
逆に、この規格の車両はK=11.1なので普及規格の線路を走ることは可能と考えられます。
タイヤ幅を1.9mmとしても、PECOのF=0.9は通過可能、S社は元々フランジ走行なので何とかなるでしょう?
改造:Kmax=11.1なので既存車両のバックゲージを広げるのではなく、フランジの裏を0.1mm削ることになります。

第4案、
車輪(タイヤ)のプロファイルとBを変更、N=1.85 、T=0.35 、B=10.7、S=10.6とする。
T=0.35mmでB=10.7mmとするとK=11.05となります。
F=0.45mmでS=10.6mmとするとC=11.05となります。 
F=0.45mmとするとF’=0.95mmとなります。
(実際にはF=0.5mm、F’=0.9mm?)
互換性:この線路はS=10.6なので既存車両の通過は期待できない。
逆に、この規格の車両はK=11.05なので普及規格の線路を走ることは可能。
改造:フランジ裏を0.15mm削る。

以上からメリット・デメリットを考えると
第1案は車両の改造は不要ですが、効果も今一。
第2案は得策でないように思えます。
第3案ぐらいがFINEかな?
第4案はF=0.5mmを目指せば、こうかなと言う例の一つです。

第3案は旋盤があれば出来ないことはないかなー?

ただ、思ったことを書いただけですが

  



Maintenance: Morii Yoshihiro
KINOBOARDS/1.0 R6.11: Copyright (C) 1995-2000 NAKAMURA Hiroshi.